フランツカフカ 稀代の奇才です。
この「変身」も内容としては非常に特異な設定で、その特異な設定ゆえ
多くの人が話の大枠くらいは知っていると思います。
量的には少ないです。
【ある日、起きてみると、何かおかしい。よく見ると、自分が蜘蛛のような昆虫に変身しつつあるところであった…】ここから物語が始まります。
この本は名作すぎて、いろんなバージョンがあります。
私は漫画と一番の原訳の二つを読みましたが、
結論のほうが異なっていました。
重要なのは、どんどん昆虫化する主人公の周りの人の反応です。
どんどん奇妙な生物に対する周りの人の反応は、基本的には気味が悪いというものですが、各人で異なってきます。
そしてここに、カフカのメッセージが含まれているようです。
それをどうとらえるかは、読んだ各人で違うかもしれません。
この意味で、読む人ごとに解釈や感想が異なる本です。
おすすめ度 ★★★
変身/断食芸人改版 [ フランツ・カフカ ]
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出版社: 岩波書店